今回メリーランドに来たのは、南極からの機材が戻って来ていたからでそれらを整理する(日本に送る物はコンテナにつめて、捨てる物はすてる)ためです。久々に体を動かすのでいいリフレッシュになると思いきや…。夏のメリーランドは日差しが強烈すぎ。10分作業しては建物に入ってってのを繰り返してほぼ丸2日かかりました。
それはそうと、アメリカの軍事関係の施設は非常にセキュリティーが厳しい。NASAも例外では無く一月前に申し込んでも入れるかどうかは微妙なぐらいです。今回も最初行ったら、「リストに名前が無い」とか言われて非常に焦りました。結局は受付の人があまりPCの扱いに慣れていないだけで、最終的に名前が確認されて事なきを得ましたが、そうでなかったらせっかく来たのに門前払いになる所でした。
あと今回はお世話になったテクニシャンの人にも会えたのですが、もう違うプロジェクトの仕事をしていて忙しそうでした。なんでも衛星関係。写真をみせてもらったり、実際に製作中の(テストバージョン?)パーツもみせてもらいましたが、やはり衛星は半端じゃ無いっすね。部材はおろか、ねじ一つからチェックされ許可がおりた物で無いと使えないのであります。すべての物にcertificationがついている…。話には聞いて知っていましたけれど、実際に様子をみると、かなりたいへんな事です。どうせ作業中に落としたりするからちょっと大量にストック、なんてできないわけです。いやぁ、管理体制も規模もちょっと想像できないっす。
話は変わって、GLASTデータ収集をもう始めてるらしいっす(って話を一昨日ききました)。Ormesさんって言う元NASAの宇宙線部門のトップ(2号館の2階だか3階だかの一フロアを独占してたとかしてないとか…)で、今はスタンフォードに移ったコラボレータの方が言ってました。こないだPAMELAがpositronのデータを出してたって聞いてかなり興味新々でした。ちなみにPAMELAは、今回antiprotonも出して来てましたが、低エネルギーはまだ統計が全然でした。高エネルギー側(っていっても10GeV以下だけど)にへんな構造があるっぽくも見えてここらへんは今の時代の流れともマッチして(DMって奴?)割と議論を起こすかもしれないです。でもpositoronも(比だけど)ちょっと他の実験と感じが違ってる様だし、まだもうちょっと時間がかかるかもしれないっす。
あとAMSは2010ないし11に上げるって言ってました。状況はかなり厳しいですが上げるとしたらたしかにそこ(ラストチャンス)しか無いという見方が大勢です。しかしAMSも衛星実験ですからお金がかかっていて1000億越えてますからね。上げないともったいないっす。
ちょっと話がそれてしまいましたが、やっぱNASAはかっこいいっすわ。おかげでまたNASAグッズ買い過ぎちまったっす。
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